人工芝施工にジョイントテープはいらない?継ぎ目をきれいにする方法
見た目の美しさやメンテナンスの手軽さで人気の人工芝。最近ではDIYで人工芝を敷く人も増えていますが、初心者がぶつかりがちなのが「継ぎ目がきれいにできない」という問題です。そこで今回は、人工芝の仕上がりを左右する「継ぎ目」をきれいにする方法について、ジョイントテープの活用やそのほかのポイントも交えて紹介します。
人工芝の継ぎ目で失敗するとどうなる?
人工芝をDIYで敷く場合、庭の大きさや形状に合わせてカットした人工芝をつなぎ合わせていくという作業になります。
この継ぎ目をきれいに仕上げるのが難しいのですが、人工芝の仕上がりは継ぎ目によって決まるといっても過言でないほど、継ぎ目は重要な役割を担っています。継ぎ目で失敗してしまうと、次のような問題に悩まされることとなるでしょう。
見た目が悪い
まずは、見た目の問題です。せっかく天然芝と見間違えるほどのリアルな人工芝を敷いても、継ぎ目に隙間が空いていたり重なって盛り上がったりしていると、シートの境目が強調されて一目で人工芝だとわかってしまいます。「いかにも人工芝です」という継ぎ目が目立つことで、人工芝の魅力でもある青々としたきれいな見た目が大きく損なわれてしまうのです。
つまずいて転ぶ危険がある
継ぎ目が重なって盛り上がっていたり、継ぎ目がめくれ上がったりしていると、その部分につまずいて転んでしまう危険があります。とくに小さな子どもや高齢の方は大きな怪我につながってしまう場合もあるので、つまずく箇所がないように平坦な仕上がりを意識しましょう。
隙間から雑草が生えてくる
シートとシートの隙間ができてしまうと、その隙間から雑草が生えてきてしまいます。隙間からわずかに差し込む日光であっという間に雑草が成長してしまうので、こまめに除草しなければなりません。手入れに手間がかかるだけでなく、芝生の隙間から生えた雑草は見た目も悪いものです。隙間が空かないようぴったりつなげて敷くようにしましょう。
人工芝の施工にジョイントテープを使うメリット
このような失敗を防ぐためには、ジョイントテープを使ってシートを固定することをおすすめします。ここでは、人工芝の施工にジョイントテープを使うことでどのようなメリットがあるのか説明します。
きれいな継ぎ目に仕上がる
ジョイントテープを使うと、人工芝の継ぎ目がきれいに仕上がり、全体の見た目が格段によくなります。人口芝の継ぎ目を固定する「U字釘」と合わせて使うと、よりぴったりくっついたきれいな継ぎ目に仕上がるでしょう。
継ぎ目からめくれにくくなる
ジョイントテープを使うと、人工芝の継ぎ目がめくれにくくなるというメリットもあります。U字釘だけで固定していると、強い力が加わった拍子に釘が浮いて、人工芝がずれたりめくれたりしてしまうことがあります。継ぎ目のめくれを防ぐためにもジョイントテープとU字釘を両方使ってしっかり固定するのがおすすめです。
雑草が生えにくくなる
ジョイントテープを使うと人工芝シートを隙間なく敷くことができるため、隙間から雑草が生えるという事態を防げます。よく人工芝のメリットとして、天然芝とちがい雑草が生えないという点が挙げられますが、そのためには雑草が生える隙間がないようぴったりとジョイントされている必要があるのです。ジョイントテープを使ってしっかり接着し、シートの隙間が空かないように仕上げましょう。
人工芝施工時のジョイントテープの使い方
続いて、ジョイントテープの具体的な使い方について見ていきましょう。ジョイントテープとU字釘を組み合わせて使うとよりぴったり固定できます。
ここでは、DIYでよく用いられる片面のジョイントテープを使って人工芝をジョイントする手順を紹介します。
・人工芝シートを仮敷きする
・ジョイント部分を一度めくる
・人工芝の裏面からテープを貼り付ける
・めくった人工芝を戻し、上からしっかり押さえて接着させる
・継ぎ目を指でこすってなじませる
・U字釘を打って補強する
このような流れでひとつずつ丁寧に接着すれば、継ぎ目の目立たないきれいな人工芝を仕上げることができます。大きな人工芝をめくったり長いテープを貼ったりするので、できれば2人以上で作業した方がやりやすいでしょう。
人工芝をきれいに仕上げるためのポイント
ジョイントテープを使うこと以外にも、人工芝をきれいに仕上げるためのコツがいくつかあります。
以下のポイントに注意すれば、DIYでもさらにクオリティの高い人工芝が敷けるでしょう。
毛足が長く密度が高い人工芝を使う
まずは人工芝の選び方にコツがあります。きれいな仕上がりのためには、できるだけ毛足が長い人工芝や密度が高く毛量の多い人工芝を選ぶことがポイントです。全体的に見ると、毛足が長く毛量の多い芝の方が青々と隙間なくきれいに見えます。
また、こうした人工芝は耐久性にすぐれている場合も多いため、長期的に考えるとコストやメンテナンス性の観点からもおすすめだといえるでしょう。
人工芝の耳をカットする
人工芝をきれいに敷くためには、芝の端である「耳」をカットする必要があります。人工芝の裏面を見てみると縫い目があることがわかりますが、端の方に縫い目のない部分があります。これが耳で、耳が付いているときれいに敷くことができないためカットするのです。なるべく縫い目ぎりぎりを狙ってカッターでカットするのがおすすめです。
仮敷きでしわを伸ばす
人工芝を敷く際には、おおよその位置を把握するために仮敷きを行うのが一般的ですが、この仮敷きには人工芝の位置を調節するだけでなく、しわを伸ばすという目的もあるのです。小さく畳まれていた人工芝はしわになっていることも多く、しわが残ったまま敷いてしまうと芝が浮いたり継ぎ目が目立ったりする原因となってしまいます。仮敷きの際に芝の端2か所を釘で仮止めし、反対側から引っ張るようにして伸ばします。しわが伸びたら釘を抜くだけで完了です。このひと手間で仕上がりに差が出るので、ぜひ試してみてください。
芝目の向きをそろえる
人工芝には芝目という芝が生えている向きが存在します。よく見てみると、ひとつの方向にやや傾いて芝が生えているのがわかります。芝が倒れている方向がちがうと色味も変わってくるため、シートごとに方向を変えてしまうとシートの切り替わる部分が一目でわかってしまい、見た目が悪くなります。隣のシートと芝目の向きをそろえると、継ぎ目の目立たないより自然な仕上がりになるでしょう。
丁寧に整地作業を行う
きれいな仕上がりのためには、人工芝を敷く前の整地作業も重要です。いくら芝の継ぎ目をきれいに仕上げても、下地がでこぼこしていると、芝が浮いてきてしまったり継ぎ目が目立ってきてしまったりと見た目が損なわれる原因となります。芝を敷く前の整地作業できちんと転圧して地面を平にならし固めましょう。まずは下地づくりから丁寧に行うのが成功のコツです。
まとめ
人工芝を敷く際に重要な継ぎ目の仕上げ方について紹介しました。ジョイントテープはホームセンターなどでも手軽に購入できるので、ぜひ試してみてください。なるべく粘着力の強いものがおすすめです。ジョイントテープのほかにも、人工芝をきれいに仕上げるためには気をつけたいポイントがいくつかあります。自分でやるのが難しそうと感じた方は、人工芝を敷く専門業者に依頼するという方法もあります。よりクオリティの高い人工芝を手軽に手に入れたい方は、専門業者への依頼も検討してみてはいかがでしょうか。