人工芝でも虫は発生する?
天然の芝生は手入れがとても大変なため、手入れが楽な人工の芝を庭に敷くことを考える方もいるでしょう。しかし、人工であっても虫が発生することがあると聞いて、苦手な方は悩んでいるかもしれません。
こちらでは、人工芝にしたときの虫問題の概要と対策するための方法を詳しく説明します。
コンクリートや金属に敷くなら虫は発生しない
敷く予定の庭の下地がどのようになっているのかで、発生するかしないかの可能性は大きく異なってきます。もしも、コンクリートや金属のうえに敷くことを考えているのなら、発生する確率はとても低くなるので安心しましょう。
その理由は人工芝を作るために使われている材料は、ほとんどの場合はプラスチック系だからです。虫はプラスチックを食べることはなく(食べる種類もいますが日本で普通にいるものではありません)、コンクリートや金属も当然のことながら食事にはなりません。
そして、効率的に食べ物を摂取できないところを、虫が住処にするようなことはないです。つまり、住処にしないということは、繁殖もおこなわれないなので発生することはほとんどありません。
クモならば巣を張って狩りをするので、食べ物がなくても発生すると考える方もいるでしょう。しかし、芝という低い位置に巣を張る間抜けはいないはずですし、クモは集団で行動する生き物ではなく駆除するのはとても簡単なので気にしなくても大丈夫でしょう。
もしも、プラスチックの芝生なのに多くの虫を見かけるというのなら、どこかほかの場所で繁殖していて、迷い込んできている可能性が高いです。そのため、頻繁に見かけるようならば、人工芝をチェックするのではなく、周りの環境をチェックするようにしましょう。
周囲にある土や植物などいろいろなところにわくケースがあります。もしも、それらの箇所で発生しているのを見つけたのなら、それぞれにあった対処法があるので適切に処理しましょう。
ちなみに、人工芝まで移動してきたものを退治するときには、プラスチックの成分を傷めない方法を利用する必要があります。色やニオイが付くなどした場合、快適に使うのが難しくなるので気をつけなければいけません。
人工物なので、絶対に自然に生えてくることはないため、傷めたときは交換するしかなくなってしまいます。
虫がわく4つの原因と対策方法
人工芝に虫がわいてしまう原因は大きく4つあります。ここでは原因とその対策方法について紹介します。
■人工芝を敷く前に下地材を入れていない
虫がわいてしまう原因のひとつに、人工芝を敷く前に下地材を入れていないことが挙げられます。たとえば人工芝を土の上に敷く場合において、土にはさまざまな種類の虫が生息しているため対策をせずに、その上に人工芝を敷いてしまうと、虫が発生する事態が起こりえます。
もちろん、芝生自体はプラスチックなので、それ自体を好んで寄り付くことはないでしょう。しかし、下の土の部分は栄養が豊富なため、繁殖がおこなわれてしまい、プラスチック部分にもでてきてしまう可能性があるのです。
なお、人工芝はホームセンターやインターネットショップを利用すれば、簡単に手に入られるため、自身で敷くことを考えている場合もあるでしょう。確かに、本当に敷くだけならば特別な技術は必要ないので、手先が器用な方ならば行えるかもしれません。
しかし、虫が嫌ならば、敷くだけではなく、効果的な対策方法を知ったうえで作業を行う必要があります。そのひとつが人工芝を敷く前の下地材の導入です。
下地材を導入することで虫がわきにくくなるのはもちろんのこと、仕上がりがきれいになることや芝を長持ちさせることができます。目安としては、25㎡に1トンほどの量が必要で、専門業者へ依頼したときにはコンクリート材質の砂を利用することが多いです。
しかし、コンクリート材質の砂は一般的には販売されていないため、DIYで下地材を敷く場合には山砂を用いるとよいでしょう。また作業を行う前には、敷く予定の箇所を完璧にならさなければいけません。
平坦にできずにデコボコしていたのでは、見た目はもちろん使用感も悪くなってしまいます。それに雨が降ったときの水はけについても考えなければ、そこら中に水たまりができることになるでしょう。
そのため、人工芝を敷く予定の場所をならして凹凸をなくし、下地材をしっかりと撒くことが鍵となります。
■防草シートを敷いていない
虫がわいてしまう原因の2つ目は、防草シートを敷いていないことです。防草シートを敷いていないと雑草が生えやすくなり、虫の餌となってしまいます。
また日光があたることで虫が集まりやすくなってしまうため、虫がわいてしまう原因となります。それだけではなく、芝が剥がれてしまうことや、表面に凹凸ができてしまうこともあります。
そのため、除草シートを下地としてきちんと敷かなければいけません。除草シートは何でもよいというわけではなく、クオリティの高いものを選ばなければいけないため、選定も難しいといえるでしょう。
また防草シートは、人工芝では防ぐことのできない細かな縫い目などもしっかりと埋まるように隙間をあけずに導入し、U字釘で固定していきます。隙間をあけないことが重要となるため、DIYの場合には注意しながら作業しましょう。
■人工芝のつなぎ目に隙間がある
3つ目の原因としては、人工芝のつなぎ目に隙間があることです。1mmでも隙間があると、間から雑草が生えてしまい、虫の餌になってしまいます。
その結果、虫がわいてしまう原因となってしまうため、注意が必要です。しかし人工芝のつなぎ目の接着にはコツが必要となるため、DIYなど自身でつなぎ合わせるとうまくいかない可能性が高いです。
そのため、確実にきれいな接着を行うのであれば、専門業者に依頼することがベストでしょう。
■地面の水はけ対策をしていない
4つ目の原因としては、地面の水はけ対策をしていないことです。虫の多くは湿気の多い、ジメジメとした場所を好みます。
そのため、地面の水はけ対策をしていないことで虫が好んで生息する場所となってしまい、虫がわいてしまう原因となります。また水はけが悪いことで地面に凹凸ができ、芝が崩れてしまうことにも繋がります。
そのため、水はけ対策も非常に重要な作業となります。具体的な水はけ対策としては、ぬかるんだ土の処分と地面の勾配づくりです。
下地材を撒く前に残ったぬかるんだ土をきちんと処分することで虫がわいてしまうのを防ぎます。また地面の勾配づくりとしては地面に傾斜をつくり、排水ルートをしっかりと確保することを目的としています。
これら2つを行うことで水はけがよくなります。
このようにやらなければいけない対策方法はたくさんあるので、その中から自身の家にピッタリなものを見つけるのはとても難しいといえます。最低でもこれらを学べなければ、完璧な作業を行えないので、ある程度時間をかけて勉強する必要があります。
きちんと学ばずに作業をして、間違った方法で行ってしまうと、不格好な庭になってしまいます。もちろん、虫への対策も行われていないので、しばらくして、どこからかわいてしまうこともあるでしょう。
そうなると、一度剥がして再度敷き直すという手間がかかるので、かなりの負担に感じてしまうはずです。もしも、正しい設置方法を学ぶのが難しいと感じたのなら、自分でやるのは諦めて、業者に依頼することも考えましょう。
仕事を頼めば、すべてお任せでお目当ての箇所に人工芝を敷いてもらえるので、何も苦労せずとも完璧な人工芝を手に入れられます。
後悔したくないなら業者の選択はしっかりと
敷いてくれる業者によって、技術力は異なるので、評判のよいところを選ばなければいけません。せっかく高いお金をだして、作業をしてもらうのですから、文句の付け所がない完璧な仕事をしてもらいましょう。
そのためには、まずはインターネット上で業者を探して、その名前を検索し、実際に作業してもらった方の声を集めましょう。満足できたという声が多いのなら、その業者に頼んだときに、後悔する確率が低くなります。
評判を確かめて、いくつかの施工業者を見つけられたのなら、次はそれらに見積もりをおこなってもらうことが大切です。なお、見積もりをお願いするためには、まずは自宅にきてもらって、敷く場所のことを見てもらう必要があります。
そのときに、虫が発生するのが嫌なのを強めに訴えて、どのような対策をおこなってくれるのか聞くようにしましょう。ハッキリと解決方法を教えてくれるのなら、頼りになる業者だといえます。
もちろん、対策が完璧だとしても、見積もりで提案された料金が高いのなら頼むのを躊躇してしまうでしょう。もしも、高いと感じたのなら、安くて対策も完璧におこなってくれる業者が見つかるまで、見積もりをいろいろなところにお願いし続けるとよいです。
ちなみに、人工であっても芝の品質にしっかりとこだわりたいというのなら、業者にサンプルを見せてもらいましょう。実際に触ったうえで、最高の製品を選べるので、庭に是非とも敷きたいと思えるものが見つかるはずです。耐久性が高い製品の場合は、十年程度庭に敷き続ける可能性があるため、見た目と使用感はきちんとこだわることをおすすめします。
一匹や二匹の可愛らしいテントウムシが迷い込むのなら、余裕を持って対処できるでしょう。しかし、迷い込んだのではなく大量の虫が発生してしまったのでは、人工芝にしたことを後悔してしまうかもしれません。
発生すると駆除するのにかなりの手間が必要になりますし、どこで発生しているのか確認するのも大変です。それらは敷く前に対策をおこなえば回避できますが、素人では難しいので、自分でおこなえないなら業者に頼むことをおすすめします。
なお、わかない環境を用意できたとしても、カビが発生してしまう可能性もあります。こちらも人工芝にとって、とても厄介な存在なのでしっかりと対策をおこなうにしましょう。
カビが発生してしまった箇所は黒くなってしまうため見た目もよくありません。