人工芝の耐用年数はどれくらい?劣化原因についても解説!
人工芝は、雑草の処理をする必要がなくメンテナンスが簡単なので、自宅の庭に設置している方も多いでしょう。しかし人工芝を設置している人の中には、人工芝の寿命・耐用年数はどれくらいか知らない方もいるのではないでしょうか。今回は、人工芝の耐用年数と人工芝の寿命を長持ちさせる方法についてご紹介します。
人工芝の一般的な耐用年数
人工芝の耐用年数は一般的に7〜10年とされています。しかし、人工芝が設置される環境や材質によっても大きく変わるので購入前に使用環境をチェックしておきましょう。また人工芝の購入前に、購入を検討している人工芝がグレースケールテストを実施しているかどうかの確認はしておいた方がいいでしょう。
グレースケールテストとは、摩擦テストや紫外線テストを膨大な回数行う耐久性を確かめるテストのことです。安価な人工芝にはグレースケールテスト自体がほとんど行われないため、このテストを実施している人工芝を選べば耐久性の高いことは保障されていることになります。ホームセンターで販売されているような人工芝のほとんどはグレースケールテストを実施していません。
人工芝の劣化原因
水やりや芝刈り、雑草の除去など手入れに手間のかかる天然芝ではなく、購入して設置するだけで手入れにほとんど手間がかからない人工芝を購入する家庭や企業は年々増加しています。
しかし手間がかからないから購入したのに、すぐに寿命で見栄えが悪く使えなくなってしまったのでは、かえって張替えなどに手間が増えてしまうかもしれません。ここでは人工芝の寿命を早めてしまう劣化原因をご紹介します。
■太陽光の紫外線による変色
太陽光の紫外線には、プラスチック製の人工芝を変色させてしまう効果があります。しかし、一概にプラスチックといっても前述したグレースケールテストで高い評価を受けている人工芝の中には変色の心配がないものもあるので、変色の可能性があるかは確認が必要です。当たり前のことですが、太陽光に常にさらされている屋外よりも太陽光が届きにくい室内の方が人工芝はダメージを受けにくいので、長期間使用することができます。
■人やものなどの加重によるつぶれ
人が動いたり車で走ったり、重いものを長時間置いたりすると人工芝のパイル(葉)部分は寝てしまいます。たとえば、サッカー場の人工芝の耐用年数はおおよそ4年と言われています。これは大人数の大人が人工芝の上で激しい運動をすることが原因です。
しかし自宅に人工芝を設置する場合、この原因を避けるために子供に遊ばせないというのは人工芝を置いた理由そのものがわからなくなってしまうため、家庭によってはあまり気にしなくてもよい理由かもしれません。
■水はけの悪い場所に設置している
人工芝にとって、水はけは非常に重要です。人工芝の裏面には等間隔に水はけ用の穴があいており、その穴から雨などで溜まった水を排出しています。そのため、でこぼこな場所などの水はけが悪い場所に人工芝を設置してしまうと、本来排出されるべき水がそのまま残ってしまいカビの原因になります。カビが増えてしまうと人工芝の寿命を減らすことになるので注意が必要です。
■人工芝DIYを行った
人工芝を設置する仕事を過去にしていたなどの経験がない限り、自分で人工芝を設置するのはおすすめしません。なぜなら、素人のDIYと業者の技術には耐用年数に5年の差が出ると言われているからです。たとえば、人工芝を設置する際の作業として、雑草の除去があります。この作業が不十分だと、人工芝のつなぎ目の部分から雑草が生えてきます。強力な雑草の場合、人工芝を持ち上げてしまうこともあるので、雑草は完全に除去しなければなりません。
また、素人が設置すると見た目も悪くなる可能性が高いです。人工芝のつなぎ目が見えたり、整地が不十分のためでこぼこになったりするケースも多くあります。人工芝の設置は本来職人が行う仕事なので、相当の自信と経験がない限りは人工芝DIYをするのはやめた方がいいでしょう。
人工芝を長く使っていくためには?
手入れのほとんど必要ない人工芝ですが、まったく手入れのされていない人工芝よりは多少の手入れがされている人工芝の方がもちろん長持ちします。
一年中枯れることなく青々とした人工芝を少しでも長く楽しむために、ここからは簡単にできる人工芝の手入れ方法についてご紹介していきます。手入れが面倒だから人工芝にしたという方も、面倒な方法ではないので安心してください。
■重いものを長期間置かない
重量のあるプランターや植木鉢など、重いものを芝の上に置いておくとパイル部分が寝てしまって戻らなくなる可能性があります。重いものの置き場所を定期的に移動し、さらにパイルをブラシで起こしてあげるとよいでしょう。同じ場所にかかり続ける負担を軽減できるので、人工芝を長持ちさせる方法として有効です。
■下地を水はけのよいものにする
人工芝の寿命には、水はけの良し悪しは密接に関わっています。水はけのよい下地材を使用することでカビや虫の発生を防ぎ、寿命を伸ばすことが可能です。下地部分をコンクリート材質のものや山砂にするなど、下地部分に関してもこだわった方がいいでしょう。人工芝を支える下地部分で見た目も寿命も大きく変わります。
■定期的にゴミを掃除する
意外かもしれませんが、ゴミが溜まっているからといって芝自体が劣化してしまうということはほとんどありません。しかし、パイルの隙間に汚れやゴミが溜まると景観を損なうので、こまめな掃除を行うようにしましょう。ほうきや掃除機で掃除を行う際は、傾いてしまった葉を立てるように掃除することが人工芝を長持ちさせるポイントです。
■できれば業者に依頼する
人工芝が長持ちするかどうかは、施工段階で決まるといっても過言ではありません。専門業者に依頼すれば見た目の良さはもちろん、あとから雑草が生えてくるということもないので、費用はかかってしまいますが業者への依頼を検討する価値はあります。
人工芝の寿命を感じたら張替えを検討しよう!
自宅の人工芝が「葉の色が薄くなってきた」「芝の継ぎ目に隙間が出てきた」といった状態になってきたら張替えを考えなければなりません。目安としては、人工芝の設置から10年ほどであることが多いでしょう。ここからは、古い人工芝を新しい人工芝に貼り替える方法について紹介します。
■古い人工芝をはぎ取る
まずは使用して古くなった人工芝を剥がします。この際、手で剥がすと強い握力が必要になるので、ジョレンやスコップで剥がすことをおすすめします。
■下地を整える
長期間使用した人工芝同様、下地も古くなっています。必要に応じて下地材を追加し、平らになるようにならしていきます。ここで少しでもでこぼこになっていると見た目にかなり影響が出てくるので注意して整えましょう。
■防草シートを敷く
雑草対策のための防草シートを敷きます。隙間ができないよう綺麗に敷いていきましょう。防草シートで太陽光を遮断し、雑草の成長を防ぐことができます。
■新しい人工芝を敷く
すべての準備が終わったら人工芝を敷きます。ずれないようにU字釘でしっかりと固定していきます。U字釘の打ち方によっては釘が目立ってしまうので、事前に打ち方をプロに相談するかインターネットで詳しく検索してから打つようにしましょう。
人工芝を長持ちさせるためには、設置したあとの手入れも重要ですが正しい方法で綺麗に設置することも大切です。人工芝の張替え経験がない方にとっては、正しい材料の準備や正しい施工を行うことは難しいかもしれません。綺麗で青々とした人工芝を長い間楽しむために、今回紹介した方法を実践してみてはいかがでしょうか。